ロシ子の検査結果、そして、今後のロシ子の治療プラン。

肺胞洗浄液検査結果。早速ですが、昨日、2次診療の東大阪の動物病院にて、ロシ子の精密検査の結果をお聞きして来ましたので、その内容をアップさせて頂こうと思います…、先生からは、大変、詳しく、お話を聞いてまいりまして、その内容に関しては、ほぼ、90%以上は私は理解できているのですが、ここに全てを書き尽くす事は出来ません…、ちょっと難しいお話になりますが、ざっくり、アップさせて頂こうと思います。

まずこれは、ロシ子の気管支肺胞洗浄液の細胞検査の結果表(クリックで別窓で開きます。)…、大事なポイントは、先生が赤ペンで囲ったり、下線を引いて下さっていますが、ざっくり、この検査の結果を言わせて頂きますと、ロシ子の肺の中の細胞からは、炎症や腫瘍性脂肪、感染性微生物の出現は認められない、つまり、現段階においては、軽度の炎症は認められるものの、炎症も起こしていないし、腫瘍、ガンでもないし、感染症にも掛かっていないとの事でした。


となると、CT検査で示されていた、肺の後部の異常部分(白いもや)が何某かの原因となって、結果として、ロシ子の咳になって表れている可能性が大との事。

それにしても、肺胞洗浄の検査って、気管支に内視鏡を入れながら、まず、片方の肺の奥の方に入って、生理食塩水を入れて回収し、それから、一旦、気管支鏡を抜いて洗ってから、また、別の方の肺の奥の方に潜り込み、気管支鏡の届かない肺胞部分に整理食塩水を入れて回収して、その回収した生理食塩水の中の細胞、成分を検査するって、これだけの検査をする訳なので、検査料が高くても納得って感じです。

ちなみに、マクロファージ(貪食細胞)がたくさんある旨、書かれていますが、マクロファージと言うのは、肺の中に常にいる細胞で、悪いバクテリアやウイルスを食べて除去してくれる細胞…、この細胞が採取できてると言う事は、肺胞洗浄液がきっちりと奥まで入って回収できていると言う証で、この検査を正常に行って頂けたという事になります。

気管支内容物検査結果。そして、もう1つの検査結果、病理検査になりますが、つまりこれは、ロシ子の気道の中にあった「石」の検査の結果です。(これも、クリックで別窓で開きます。)

「石灰沈着物」との記載があったので、先生に「トイレの砂ではないですよね?」って、全く素人の質問をしてしまいましたが、当然、トイレの砂を吸い込んで出来た石ではありません。

この「石」自体は、どこから発生したのか、断定する事は出来ませんが、可能性として考えられるのは、肺が炎症を起こして石が出来て、それが気管支の方に流れて来たのではないか、また、気管支内に石があるのであれば、気管支結石症の可能性も考えられるのではないか、との事。

とにかく、症例が少なくて、また、先生も見た事がない稀な事例との事なので、断定的な事は言えないのですが、今回の精密検査で見えて来た、ある程度の結論としては…。

ロシ子の肺は、軽い炎症はありそうだけど、ガンの可能性は少ない。しかし、ステロイドで抑えられる類の炎症ではない。
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気道内に石が残っている以上は、今後も咳は出るだろう。肺の後部の異常部分を何とかしないと、今後も石は出続けるのではないか。
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仮に、気管支結石症を疑うとすれば、石を出ない様に、あるいは少なくしようとすれば、石の発生源と考えられる、肺の左右の後葉を取れば、咳が出なくなる可能性はある。
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悪い部分だけを取ると言う、肺の一部摘出は技術的に無理。後葉はボリューム・容積が大きい。全部を取るにはロシ子の負担が大きい。
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先生からすると、現段階では、その後葉の摘出手術は積極的には勧めない。3年後、5年後に、どうしようもなくなった場合に、その時は、要・相談。

ざっくりと言えば、この様な感じになります。

論文のサイト。上記の、これらの検査結果を先生が読まれ、あらためて、気管支結石症に関し、先生は調べ直して、論文を引いて下さった様で、実際のオープンになっている論文をパソコンで見せて頂きながら、先生から説明を受けました。

論文のサイト。猫の気管支結石症に関しては、報告があるのは3例だけ(1例は画像、症例の報告は2例)との事で、やはり、猫の病気に関しては、情報も少なくて、解明されていない事が多い様…。

ちなみに、先生は、カリフォルニアで勉強なさっておられた事もあり、英語がご堪能でいらっしゃり、このサイトは英語のサイトなのですが、検索窓にアルファベットを入力して、その3つの論文を引っ張り出して来られました。

論文のサイト。先生が、この英語の論文を読みながら、私に日本語で説明をして下さったのですが、先生が私に伝えたかったのは、先ほどの気管支結石症に関しての情報で、ロシ子の場合は、この様な症例になる可能性は少ないけど、今後のロシ子の経過を見守る上でも、是非、頭の中には入れておいて欲しいとの事でした。

気管支結石症の症例。これは、気管支結石症を発症した猫ちゃんの肺のレントゲン写真…、ちょっと見にくいですが、肺の中に、無数の白い斑点が見えていますが、これ、肺全域に白くて硬いものがたくさんある状態。

白い斑点は実は石。この白い無数の斑点ですが、実はこれ、全部、「石」なのです。

先生のご説明によると、この論文の結論としては、ベースとしては、肺に炎症が起こった事がきっかけで、これだけの石が肺の中に出来て、最終的に、この猫ちゃんは感染症を引き起こして亡くなった、石があった事により、肺の抵抗力が低下、感染症を引き起こして亡くなった、との事。

肺に腫瘍や炎症が起こる事に伴って、組織が痛んで来たり、傷んだ組織が古くなって来て石灰化し、それで石が出来ると言われている様で、肺に出来た石が、気管支に流れて来た可能性が考えられるとの事。

現段階では、ロシ子に感染とか腫瘍が疑われなくても、奥に潜んでいる場合もあるし、ロシ子の場合も、気道の中の石に関しては、肺で出来た可能性も否めず、上記の様なケースもあるので、ロシ子の肺も定期的にレントゲンで確認すべきだし、上記の様な兆候がないかも、合わせてチェックしておいた方が良いとの事。

レントゲンのビフォー・アフター。これは、ロシ子の肺のレントゲン写真のビフォー・アフター…、右側は初診の時、4/14(土)に撮ったレントゲン写真で、左側が、先日、5/26(土)の精密検査時の段階でのロシ子の肺の状態。

当初の画像を見ると、ロシ子の肺の後方部分の白い靄(もや)が大きいですが、治療をして、投薬をした結果、左側のレントゲン写真の様に、白い靄(もや)は小さくなっている…、なので、先日の精密検査の結果としては、ロシ子に大きな炎症が見られなかったと言う辻褄の合う結果に。

別の見方をすれば、4/14(土)の段階のロシ子の肺は、炎症の真っただ中の状態で、5/26(土)のロシ子の肺は、治療によって、炎症が沈静化していた状態…、つまり、今後も炎症が起こる可能性があるので、定期的にレントゲン写真を撮って、この写真を基準、参考に、ロシ子の肺の状態を判断して、治療を続けて行く必要性がある一方、沈静化しても、左のレントゲン写真の様に靄(もや)は残っていて、つまり、この状態は固定された病変で、今後もこの靄(もや)は消えないだろうとの事。

そんなこんなで、先生とのお話の後半、今後のロシ子の治療プランに関して、お話が続いて行った訳ですが、今日は、ロシ子の事を考えながら、先生とのお話を思い出しながら、真剣に書いたので疲れました…、この続きは、明日、書かせて頂こうと思います。

ロシ子の検査結果、そして、今後のロシ子の治療プラン。」への2件のフィードバック

  1. モンモママ

    人間で言う肺に穴があいて、肺が心臓を圧迫させているとか、あと、肺の病気なら気管支肺炎にふくびくえんつまり鼻のあたりに膿とかないのか?呼吸のしかた、に音がまじっているのは…肺が心臓を圧迫してる、人間でも肺に穴があいて心臓を圧迫して、有名人でも肺に穴があいてオペしたとかききますが…あと、肺せんガンとか動物でも人間に似た病気は考えにくいのでしょうか?私もよく先生にききますが…あまり考えすぎないでといわれます。

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    1. ロシ子パパ 投稿作成者

      モンモママさん、こんばんわ。ブログの方にも、コメントを下さいまして、有難うございます。

      以前にも、YouTubeでお返事をさせて頂いたと思いますが、ロシ子は2次診療の動物病院で詳しい精密検査を受けております。
      日本にも数少ない、呼吸器専門の先生に診て頂いておりますので、私は専門家ではありませんので私では判断は付きませんが、おっしゃって頂いてる懸念に関しては、専門家である先生が確認をしておりますし、懸念材料があれば、言って来られる筈です。
      ガンではありませんし、腫瘍でもありません、気管支を内視鏡で見て頂いておりますし、専門家の先生が、見た事のないレアなケースだと言っておられます。
      なので、どの様にロシ子にしてあげたら良いのか、先生も困っておられる位なので、私にも分かる筈もなく、本当に困っている状況です。

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